家族構成やライフスタイルの変化などにより、今住んでいるマンションを引き払い、新たに買い替えを検討している方は少なくないでしょう。
このとき、買い替えに適したタイミングが分かればそこに合わせて売買ができるうえ、売りと買いのどちらを先行させれば良いのかも知りたいところです。
そういった買い替えについてのさまざまな疑問や注意点について解説していきましょう。
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弊社へのお問い合わせはこちらマンションの買い替えに適したタイミングはあるのか
賃貸物件の場合、入居者が入れ替わるタイミングとしては進学や就職、転勤のある春先がそのピークとなりますが、マンションの買い替えにも同じようにピークがあるのでしょうか。
首都圏でのマンションの取引件数の推移を見てみると、突出した月はなく、どの月も同レベルでの取引状況で、賃貸物件のようなピークはないと見られます。
価格に関しては新築当時から築年数が経つにつれ、徐々に下がっていく傾向にあり、その下落幅も徐々に緩やかになるのが一般的な価格の推移となります。
では築何年のタイミングで売れば価格面で好条件となるのかと言うと、実際のところ価格は築年数のほかに市場の動向などにも左右されるため、正解はありません。
また近年はパンデミックや震災など予測不可能な出来事が目立ち、市場動向についても予測は難しくこちらも売買に適したタイミングは計りにくいと言えるわけです。
それでも市場が売却に適したタイミングの場合、それは裏を返すと購入する物件も高くなるという意味でもあり、売買による差益は期待できないと見ておくほうが良いでしょう。
マンションの買い替えのタイミングとしては、築年数や市況のほかに住宅ローンが関係してくるケースもあり、その場合は年齢と金利に注意が必要です。
住宅ローンの支払いには期間が設けられていて、ほとんどの場合35年ですが、今住んでいる自宅を買ったときよりも、年齢は上がっているわけです。
つまり30歳で買ったときに35年ローンが組めても、50歳になったときに同じように35年の支払い設定ができるのかと言うと、それはできないといった答えになります。
ただ退職金などで一括払いができる場合や、支払い期間が短くなっても返済の見込みがあり、住宅ローンの審査もとおるのであれば、無理のない範囲で借りるのは良いでしょう。
金利に関しても、低ければ借入額も増やせるため新居の購入費を多く見積もれるうえ、最終的な支払総額も当然、金利が低い方が抑えられるわけです。
そして買い替えのタイミングとしてもっとも重要視すべきものが、買い替え事情で、これはライフステージと住宅の意味合いに差が生じてきたときに発生するものです。
たとえば子どもが成長して部屋数が足りなくなるといったケースや、逆に子どもが独立して部屋数が余ってしまうといったケースがあります。
ほかにも両親の老後の面倒をみるため実家の近くに住み替えしたい、定年を迎えもう少しのどかなところへ引っ越したいなど買い替え事情は人それぞれにあるのです。
マンションの買い替えは売り先行と買い先行のどちらがおすすめか
マンションの買い替えには売却と購入の2つの作業を伴いますが、この両方を同時に進めていき、今の自宅を引き払った後、すぐに新居に移れるのが理想です。
ただその理想はなかなかうまくいかないため、ほとんどの場合は売却か購入かのどちらかを先におこなって進めていく流れになります。
ではまず売却を優先させる売り先行から見ていきますが、こちらは新居の購入よりも今の自宅の売りを先行させる方法となり、もっとも堅実な方法でしょう。
メリットとしては先に自宅を売却し、その売却代金が入ってきてからの新居探しとなるため、資金計画が立てやすいといった点が挙げられます。
次に売却を急ぐ必要がないため、購入希望者との売買交渉を売り手有利で進めやすい傾向にあり、希望額での取引の可能性が高くなるわけです。
ただ売却がスムーズに決まり、その後の新居探しに手間取っている場合に、借りの住まいが必要となり、その費用が必要となるデメリットがあります。
またその仮住まいを避けたいがために、新居探しで立地や間取りなどの条件を妥協し、理想から離れた物件を購入してしまうおそれも出てくるわけです。
この売り先行は、住宅ローンの残債がある、また売却代金を新居の購入費に充てたいといった方に向いている方法と言えるでしょう。
これに対し買い先行とは、新居の購入を先におこない、その後に自宅を売却する流れとなるため、資金に余裕がある方に向いている方法です。
この買い先行は新居選びに時間をかけられるため、今の自宅での不満な点を改めた理想どおりの物件を探せるといったメリットがあります。
また仮住まいの必要性がないため、引っ越しが一度で済み、その費用や手間が抑えられるといった点もメリットとして挙げられるでしょう。
ほかにも新居に引っ越したあとでの売却は、以前の自宅を空室の状態で売りに出せるため内覧が入れやすく、早く売れる可能性が高くなります。
ただ今の自宅の売却がスムーズに進まず長引いた場合に、新居の住宅ローンと併せてダブルローンとなるケースも考えられ、その点は注意が必要です。
マンションの買い替えで失敗しないための注意点について
マンションの買い替えには売却と購入といった2つの大きな作業をおこなう必要があり、このどちらも失敗は許されないものとなります。
ではまず売却の面で失敗しないためのポイントですが、最初におこなうものとして近隣の相場の調査があり、これは国土交通省の土地総合情報システムなどで調べられます。
また同じマンション内である一室が売りに出されている場合は、その価格を参考にして、たとえばそこが売れていなければ、売却価格をそれよりも低くするなどの対策が必要です。
こうして近隣の相場を把握していれば、悪質な業者にだまされる危険性も少なくなり、相場に沿った適切な価格での取引が望めるわけです。
売却で失敗しないためのポイントとして、次に内覧対応の重要性があり、中古マンションの内覧には生活感を隠せない部分があり、購入希望者が抱く印象への影響が心配されます。
そのため内覧の前にはとくに水回りの掃除や整理整頓、生活感のあるものを目のつかない場所に移す、花や芳香剤を置くなどの工夫をおこないましょう。
さらに内覧はそこに住む人と購入者とのコミュニケーションの場にもなるため、どのような質問にも答えられるよう下調べと丁寧な応対を心がけてください。
次に購入に関しての注意点として、そのマンションの管理状況が重要となり、チェックポイントとしてはゴミ置き場の状態や植栽の手入れなどがあります。
ゴミが散乱していればマナーの悪い住人がいるわけですし、植栽が伸び放題だったり雑草が生い茂っていたりすれば、管理組合が機能していないとも取れるわけです。
また管理規約の確認も重要で、あまりにも規約が細かく多岐にわたっているのであれば、過去において問題となる事例があったと考えられます。
最後にマンションの売却と購入において資金繰りはもっとも重要視すべきもので、とくに返済計画と今後の収入についてはキャッシュフロー表などを作り再確認しておきましょう。
まとめ
マンションの買い替えはその後の人生をどう生きるのかを決める大きなライフイベントです。
そのため場合によっては、売買に関してのプロである不動産会社への相談や仲介をおすすめします。
仮住まいの件も含め、信頼できる不動産会社選びは、マンションの買い替えに失敗しないポイントとも言えるわけなのです。
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