水道は現代の生活に欠かせない存在ですが、これから土地を購入して家を新築する方は、土地に水道の引き込み工事をしなければならない場合があります。
土地によって水道の引き込み工事の際、思わぬトラブルに発展することがあるため、水道の引き込み工事について事前に把握することが大切です。
今回は、土地への水道の引き込み工事とは何かのご説明にくわえ、土地の水道の引き込み工事の費用相場とよくあるトラブルを解説します。
土地を購入する予定の方や、これから水道の引き込み工事をおこなう予定の方は、ぜひ参考になさってください。
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土地への水道の引き込み工事とは?
土地への水道の引き込み工事とは、接面道路に埋まっている水道本管を、土地の敷地内に引き込む工事のことです。
購入した土地に水道が引き込まれていないときは、土地への水道の引き込み工事が欠かせません。
土地を購入しておこなう水道の引き込み工事はおもに2種類あり、水道の引き込み工事は一般的に「給水管引き込み工事」を指します。
給水管引き込み工事とは、家のお風呂やキッチンなどの蛇口から水が出るようにするため、水道本管を分岐して自宅の給水管へつなぐ工事のことです。
接面道路に沿って水道本管が埋まっているかを市区町村の役所で確認し、埋まっていれば工事ができます。
もう一つの工事は「下水管引き込み工事」といい、これはお風呂やキッチンなどから出た排水を公共下水道管に流すための工事です。
新築で家を建てるときや、浄化槽式トイレを公共下水道に切り替えるときなどに必要な場合があります。
土地の購入時にもっとも理想的なのは、接面道路の水道本管がすでに土地まで引き込まれているケースです。
このケースでは、土地への水道の引き込み工事に費用はかかりません。
購入予定の土地にすでに水道管の引き込み工事がおこなわれたかは、市区町村の役所で確認できます。
土地の売主が水道について把握していない場合は、役所へ問い合わせましょう。
田舎の土地などは、そもそも水道本管が接面道路に埋まっていないケースがあります。
もし水道本管がなかった場合は、水道の引き込み工事でなく井戸を掘る工事が必要です。
土地への水道の引き込み工事では、工事業者だけでなく、市区町村の役所とのやり取りも必要となります。
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土地への水道の引き込み工事にかかる費用の相場は?
続いて、土地への水道の引き込み工事をおこなうときの費用と、工事以外にかかる費用の相場について解説します。
土地への水道の引き込み工事にかかる費用の相場は、30万~50万円程度です。
水道管は1mの長さを引き込むのに約1.5万円かかるため、水道本管との距離が長いほど工事費用が高くなります。
水道本管と敷地の距離は土地によって異なるため、できれば土地を購入する前に水道本管の位置を確認しておきましょう。
また土地への水道の引き込み工事は、工事費用以外にも「給水申込納付金」が発生します。
給水申込納付金とは、水道の新設や修繕に際して水道局に納めるお金のことです。
自治体によって「水道分担金」「水道加入金」など、異なった呼び方をすることがあります。
給水申込納付金は、給水管の口径が太いほど費用が高くなります。
以下の金額が、給水申込納付金の費用相場です。
●口径13mm:2~12万円
●口径20mm:6~29万円
●口径25mm:30~66万円
昔の住宅は口径13mmが主流でしたが、現在の生活様式では20mm以上が望ましいとされています。
家族が多い家では口径25mmが必要な場合もあり、口径が小さいと水圧が弱くなる可能性があります。
購入した土地の給水管が13mmの場合は、20mm・25mmで引き込み直しができるか、また費用がどのくらいかかるかを確認すると良いでしょう。
なお、給水申込納付金の支払い制度がない自治体もあるため、必ずしも支払うわけではありません。
制度がないにもかかわらず、費用を請求されるケースがまれにあるので注意しましょう。
給水申込納付金のほかに、設計手数料や分岐管理手数料などの各種手数料もかかります。
設計手数料は給水管の設計に関する手数料で、分岐管理手数料は水道本管からの分岐を水道局が確認するための手数料です。
各種手数料の相場は、それぞれ5,000円~1万円程度を見ておくと良いでしょう。
土地への水道の引き込み工事の際は、工事費用とは別に納付金や手数料の準備も必要です。
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土地への水道の引き込み工事のときによくあるトラブルとは?
土地への水道の引き込み工事は、予期せずトラブルに発展するケースもあります。
最後に土地への水道の引き込み工事の際によくあるトラブルをご紹介しますので、事前に回避できるよう把握しておきましょう。
よくあるトラブル1:接面道路が私道だった
接面道路が私道だった場合、私道の所有者に対して「掘削承諾書」に署名してもらう必要があります。
私道の所有者全員の承諾が原則のため、何度も訪問したり電話をしたりと手間がかかる可能性があります。
また承諾と引き換えに、所有者から金銭を要求されるケースもあるようです。
このようなトラブルを回避するため、土地の購入前に接面道路が私道でないかを事前に確認しましょう。
私道だった場合は、工事業者に掘削承諾書が入手できているかを聞いておくと安心です。
よくあるトラブル2:水道本管が遠い
水道本管が遠いと、その分道路を掘り進める工事に時間と手間がかかるため、水道の引き込み工事の費用が高くなりやすいです。
旗竿地は相場より安く取引されることが多いですが、土地への水道の引き込み工事には注意が必要です。
旗竿地とは、竿に旗をつけたような土地の形状で、細長く伸びる通路が接面道路に接している土地を指します。
旗竿地への水道の引き込み工事をおこなう場合、長い距離を工事しなければならないため、高額な工事費用がかかる可能性が高いです。
また、接面道路が国道などの広い道路に接した土地のケースや、水道本管が深く埋まっているケースも工事費用が増すでしょう。
とくに水道本管が深くにある場合は水が染み出してしまい、水をくみ取る作業や土が崩れないよう補強する工事が発生することがあります。
水道本管が遠いと、その分道路を掘り進める工事に時間と手間がかかるため、水道の引き込み工事の費用が高くなりやすいです。
旗竿地は相場より安く取引されることが多いですが、土地への水道の引き込み工事には注意が必要です。
よくあるトラブル3:既存の水道管が隣の敷地を経由している
水道管を引き込む際は、隣の敷地を通過してはいけないのが原則です。
昔からある水道管は、ほかの敷地を通過して自分の敷地へ引き込んでいるケースがあります。
この状況だと、家を建てるときにほかの敷地の所有者から、水道管の撤去を求められることがあります。
たとえ何も求められなくとも、隣の敷地をとおっていることが判明したら、新たに水道の引き込み工事をおこなうことが無難でしょう。
将来的にトラブルとならないよう対策することが大切です。
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まとめ
土地への水道の引き込み工事は、家のお風呂やキッチンなどの蛇口から水が出るようにするために重要な工程です。
水道の引き込み工事にはおおよそ30~50万円程度かかり、工事費用だけでなく給水申込納付金や各種手数料が別途発生します。
購入した土地にすでに水道が引き込まれている場合は、口径のサイズが小さくないか、また水道管の経路がほかの敷地をとおっていないかを確認しましょう。
トラブルになりやすいポイントを事前に押さえ、土地への水道の引き込み工事を無事に完了させましょう。
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